東の果てで見た秘境No.2-2　　　東の果てで見た秘境No2-4

明日は何処でテントを張るか、行ける所まで進むか、それとも折り返し近辺でもう一泊するかと話している時、友人の一言で肝心なものを忘れたことに気が付いた。携帯ラジオ！お玉、シャモジこれから天気図書くから、ラジオ何処？一生懸命探しました。持ってきているつもりでした。それが、いくら探しても一向に出てこない。忘れたの？天気図書けないよ！ 　まな板は持ってきたんだけどさあ、他は全部車の中に忘れたみたいだ。これ、まな板として使う為に頼んだんじゃないよ、テーブル代わりに使うんだよ。あ〜あ、これじゃ明日からの天気が全く分からないじゃない！ 　大失敗でした！必ず何か一つは何時も忘れる為、いつもはしない持ち物表まで作ったのに、車の中に全て忘れてしまった。友人はかなり頭にきていたようだが、大地の恵みカラフトマスが釣れたということで、どうにか許してもらうことにしよう。 　　　　　　　　　　　　　　　　 　　　　　　　 　カラフトマス一匹を、その日の内に全て食べるには、かなりの量だ。ムニエル、イクラ丼もあるし、石狩鍋もある。ムニエルは今日中に食べなければならないが、石狩鍋は明日の朝、胃袋に詰め込むとして、イクラは醤油付けになるから昼にでも食べよう。 　　　　　　　　 　夕飯をたらふく食べた頃には、日が暮れてきた。ビールも既に３缶開け、ほどよく酔っていた。 　そして、再び竿を持ち海岸めがけ、日が落ちる寸前まで振りつづける。今日のノルマ、１０匹釣り上げたら終わりにしようと言ったのが、既に１０数匹釣り上げてしまった。 　マスが遡上する川があるわけでもない静まり返った、秘境の海岸。カラフト意外でも、見るもの、やれることは沢山あるだろう。でも、それを今、全部成し遂げることもない。これからの楽しみとして課題を沢山見つけておこう、そんな話をしながら、長い夜が始まった。 　　　　　　　　　 　　　　　　　東の果てで見た秘境No.2-2　　　　　東の果てで見た秘境No.2-4

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