笹木　清成さんからのお便りVOL.4

笹木　清成さんからのお便りVOL.3

北海道は春のイトウ。今回も笹木　清成さんからのお便りです。なんとも羨ましい一枚です。そして、貴重な場面でもあります。前回VOL..3での内容で僅か数日間の間で２２本釣れたと言う内容でしたが、笹木さんはイトウを追いかけて１５年以上経つベテランですので、それ相応の成果が得られると言うものです。昨年も一昨年も、来年も翌年もと、今春も変わりなくイトウの顔を、それも大きな魚体に触れている・・・何が良いって言ったって、いつまでも消えない雄の婚姻色である赤色にロマンがある。

イトウに狂わされる人、釣り師の多くは、春と晩秋に掛けた８０センチを超える大物とやりとりをした瞬間から物語が始まる。たかだか５０や７０、最終的には１ｍ未満のイトウとやりとりをしても、生涯をそれに賭けるまでには至らない。幻の魚イトウと呼ばれる域は９０ｃｍから始まると言ってもいい・・・それ以下は一昨日で幕を閉じる。

ゴボッ、ボコンッ・・・ガバガバ〜ッ、足元で激しく水音を発てるのはイトウが獲物を追い駆ける水しぶき。その音が大きいほど鼓動が高まる。ちなみに、私がここの流域で見た最大は「１ｍ３０センチ」前後のものです。当時の孵化場職員が見た最大も、それぐらいだったそうです。幻の域に達した瞳の動きを見た者は、生涯終えるまで忘れることはない・・・

音

何が凄いか、それは太古から自力で命を繋いでいることにあるからです。豊であると言う基準、その証が示す大きさとして数としては、まだ幻の魚ではありませんね！現在の価値観からすると何ですか壊して使う概念からすると「不毛の大地」ですが、正確には不毛ではなく「夢望」な大地である。

「釣り師」が残す記録は大変「貴重」であります。私も出会ったイトウを計測する時コンベックスを使うが、写真で記録すると認識しずらい。やはりリボンは必須であろう・・・