森の核心部と破壊される源

イトウの森が消える日　　　　　　聖地へ行く２００２年

北海道イトウ　森の核心部と破壊される源

北海道の幻の魚イトウが育む環境がどのようになっているのか否か？その詳細は意外と把握されていないような気がする。「北海道イトウの森が消える日」のページで紹介した大きな幻の魚、そのペアと複数の個体により幾つもの堀が作られた流れが上記の画像のように破壊され、川底ごと掘り起こされてしまった。ただ幸いと言えるかどうか、卵が孵化してからしばらくした後に引っかき回されたようなので幻の魚の仔魚は無事かもしれない・・・ここ北海道の森、今年の春では１ｍ前後の幻の魚イトウが源一帯の流れで沢山の堀を起こし産卵していたのです。

ここは北海道、幻の魚潜む聖地の森にある有名な河川となる支流の源で、通年を通し乏しい流れとなっている。北海道で幻の魚と言われるイトウ資源が激減している最中にこういった破壊がいとも簡単に行われている事実はご存知なのだろうか？北海道の森にもう残された流域は僅かとなっているのに、たかが小さな支流とはいえ再生産できるだけの条件と能力を考えると、目をつぶって安易に破壊させることなど出来ないはず、道内各地で自然回帰する幻の魚イトウ資源の現状は表向きと現実とでは大きく異なっているのです。

恐らくですが、幻の魚棲む北海道でこれだけ有名な河川で調査もせずに工事が行われるわけがなく、もしや業者に嘘のデータを作らせ決行されたような気がする。調査すらもされていないかも？幻の魚帰る源、上記の画像では見たとおりただの排水路だ。「日本人には頭でっかちな者」が多すぎる・・・いろいろな意味合いを含めて・・・もう一つ譲ってコルゲート管までならいいにしても、誰が見ても目に付き分かりうる幻の魚掘る産卵礁が点在しているのだから、それらを考慮して行ってほしかった・・・幻の魚棲む北海道イトウの森、源につくられるその産卵礁が点在する流れには土砂が埋め戻され、それを隠すように流路が切替えられている。北海道はまさに「破壊」大好きコンクリート万歳！王国になっている・・・世の中で異常者が増えるのも無理はなかろう・・・幻の魚潜む北海道イトウの森、その源で行われた出来事を、このような形でしか公開できないのが残念です・・・

北海道イトウの森が消える日で写す一場面と同じ位置。幻の魚、今年の春にちょうどこの位置から堀を起こすイトウのペアを目撃し、立脇さんと並んでその光景をしばし見つめていた箇所。残念でなりません・・・ここら幻の魚棲む北海道の森一帯ではまだまだこういった破壊が行われることでしょう。北海道、幻の魚イトウの森、これと隣接して流れる某河川も、これから先は工事は行われないと聞いていたが、現在では再び破壊が行われている。

ちなみに幻の魚棲むここ北海道の聖地、今年の春まで流れていた流路は、赤線で描いた部分を流れていた。幻の魚イトウがつくる産卵礁を掘り起こしただけではなく、堀が作られる流れをそのまま数メートル手前に水路を造り切り替えられていた。これらを含めて幻の魚が育む環境を保全するとなると、外からの圧力に頼るほかないかもしれない・・・

北海道聖地の森一帯、幻の魚帰る源で行われる破壊、この光景が見える箇所から林道が分岐して破壊ロードへと向かう。幻の魚棲む原野の森が残される最後の秘境が着々と面積を減らしていく。

森の核心部と破壊される源No.2